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緊急事態宣言を躊躇する安倍首相がこの国の医療崩壊をもたらす

新型コロナウイルスへの感染がここ数日でどんどん拡大しており、ついに指数関数的になりつつあるといってよいと思う。それにも関わらず、相変わらず安倍首相は緊急事態の宣言を躊躇っている。全国での感染者数が2500人を超えたのに「現時点では全国的かつ急速なまん延という状況にはなく、ぎりぎり持ちこたえている状況」などと繰り返している。どこが「ぎりぎり持ちこたえている」のか聞いてみたい。しかしながら、国会でも緊急事態を即時宣言せよという声が聞かれないのでこの国の国会議員にも緊迫感が無いのだろう。

これまでの安倍政権の新型コロナウイルスへの対応を見ると非常に多くが後手に回っている。それは、安倍首相が感染を終息させるには何をいつ行うべきかについてビジョンを持っていないので、先手を打って事態を収拾しようという発想がないからだ。全世帯への布マスク配布などは、そもそも感染拡大防止への効果が著しく疑わしいのに自治体にとっては負担となるだけだろう。新型コロナウイルスの感染拡大による影響で所得が減少した世帯などを対象にする現金給付について、1世帯あたり30万円とすることで首相と自民党の岸田文雄政調会長が合意したというニュースが飛び込んできたが、これについては評価できるものの、感染拡大防止に無策では穴の開いたバケツに水を注ぐようなものだ。

現状では、公衆衛生を徹底する以外に最も感染拡大を防げるのは人の動きを制限することである。東京、大阪、神奈川、愛知、兵庫といった大都市圏で医療崩壊の恐れあると専門家会議が忠告しているのに、首相が大都市圏で人の動きを強力に制限することを躊躇っている理由が分からない。感染が爆発的になれば、病院に患者が殺到し病院が対応できなくなりそれがさらに感染を拡大させることは、イタリア・スペイン・アメリカのニューヨークの例を見れば明らかである。

経済が打撃を受けるのを恐れているというのであれば、早急に人の動きを強力に制限して感染爆発を防ぐ方が、感染拡大が小康状態になるまでの日数は短く済むだろう。決断が遅くなるほど、東京がニューヨークにような状態になる可能性が高くなるだろう。現実に、スペインでは3日現在、感染者数が112,065名、死者が10,348名にも達しているが、同国の医療従事者で構成する労働組合は、同国の医療崩壊は政府が現場の医師からの警告を無視したことによるものだったと糾弾している。医療崩壊が起こった後に緊急事態宣言を出しても感染拡大が小康状態になるまでの日数は長くなるだろう。それだけ企業活動が大幅に停滞する時期が長くなる。そもそも、感染が爆発的に拡大したら、閣僚にも感染者は出るだろうし国会も開けなくなるだろう。政策決定・必要な法律の制定さえできなくなる危険性が高くなる。

今やるべきことは、直ちに少なくとも東京・大阪大都市圏地域に緊急事態宣言を出すことだ。そして、特措法を時限立法でもいいので再度改正して、外出「禁止」に関する規定や事業者や従業員の経済的補償に関する規定を行うべきだと私は考える。これ以上、事業者に「要請」をお願いし続けるするのは厳しい状況になっている。飲食業は指示や命令がない限りは店を明けざるを得ないし、そうすれば数は少なくなっても一定数の客が来てそれにより感染が広がる。感染が広がれば、さらに客足が遠のき飲食業者は倒産に追い込まれる。他業種に関しても、テレワークに対応できない企業は企業活動自粛を要請されれば休業せざるを得なくなる。休業への経済的補償を行わなければ倒産件数と失業率の上昇に歯止めがかからなくなるだろう。休業への経済的補償と同時に、休業中の従業員を一時的にテレワーク勤務ができる企業や(感染防止策を徹底している)宅配サービス業者などで就労させることなどを促進すべきではないか。

いずれにせよ、安倍首相の緩慢さによってこれまで何とか持ちこたえてきた日本が欧米諸国のような状況になってしまうのではないかと私は非常に危惧している。国民の皆さんにはこれを阻止すべく一人一人が声を上げていただきたいと心から思っている。
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プロフィール

鈴木しんじ

Author:鈴木しんじ
1972年生まれ。

東京都中野区出身。

東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒、慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学、東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了。

東京工業大学博士(理学)

千葉県議会議員、国会議員公設秘書を経験。慶應義塾大学SFC研究所上席所員。武蔵野大学政治経済研究所客員研究員。専門は政治経済学、公共経済学。

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