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防災・危機管理を一元的に行うために再度省庁再編を考えるべき

先日の大阪北部地震および西日本豪雨で被災された方には心からお見舞い申し上げるとともに、現地で救援活動・復興支援活動を行っている方々には心より敬意を表します。被災地の一日も早い復興を祈念いたします。

さて、豪雨からは一転して日本列島で記録的な猛暑が続いており、熱中症が原因による死亡が相次いでいる。近年、7月から9月にかけて気候が極端になる傾向があるのは明らかであり、これは恐ろしいことに今後も続く(さらにひどくなる)ことが予想される。地震への対策も含めて、災害対策を一元的に行うことが必要であり、さらに一時の緊張状態からは脱したものの朝鮮半島などの有事に備え、国民の命を守る体制を整えることは必要である。そういった中で、防災省の設置する声が上がっているが私は当然だと思う。これに対して、菅官房長官は、政府が2015年に「初動対応は内閣官房が一元的に総合調整を行うなど省庁横断的な対応がなされており、平時から大きな組織を設ける積極的な必要性はただちに見いだしがたい」と結論付けたことを前提に、否定的な見解を述べた。

しかし、これはおかしいであろう。そもそも、一般的に「防災担当大臣」と呼ばれる内閣府特命担当大臣の役職が、内閣府設置の2001年以来15年以上存在している。また、仮にこれまでの経験から考えて今回の豪雨に関する政府の初動対応に決定的な落ち度がなかったとしても(私はそうは思わないが)、現実に甚大な被害が発生しており、これからもこれまで経験したことがないような自然災害が頻発することは十分に予想できるのである。

日本のように自然災害のリスクが非常に高く、さらに相対的に考えれば安全保障上のリスクも高い国では、国レベルで平時から危機管理対策を一元的に行う組織は必要であろう。そういった意味では、防災省というより安全保障も含めた「危機管理省」の設置を考えた方が望ましいと言える。一方で、防衛省・自衛隊・国交省とどのように役割分担を行い、指揮命令系統を確立するのか、危機管理体制の確立が国民の基本的人権を侵害しないようにするためにどのよう制度設計すべきかは、当然問題になる。内閣府・厚生労働省・経済産業省など組織の在り方が問われている省庁を今後どうするかも含め、再度中央省庁再編を議論すべき時期に来ているのではないか。









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プロフィール

鈴木しんじ

Author:鈴木しんじ
1972年生まれ。

東京都中野区出身。

東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒、慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学、東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了。

東京工業大学博士(理学)

千葉県議会議員、国会議員公設秘書を経験。慶應義塾大学SFC研究所上席所員。武蔵野大学政治経済研究所客員研究員。専門は政治経済学、公共経済学。

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