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安倍首相は速やかに緊急事態を宣言すべき

先週以来、国内の新型コロナウイルス発症患者は急増し、今日明日にも累計で2000人に達しそうだ。そして本日、非常に残念なことにコメディアンの志村けんさんがコロナウイルスによる肺炎で亡くなられた。

昨日は大阪府の吉村知事、そして今日は日本医師会が緊急事態宣言の要望を行ったが、安倍政権はいまだに緊急事態を宣言することを躊躇している。もちろん、緊急事態宣言を出した場合に国内の企業活動に甚大な影響が出ることは誰にでも想像できるし、年度末という事情もある。しかしながら、国内におけるPCR検査の絶対数が少ない上にここ数日で大都市圏において検査結果の陽性割合が増えていることから考えて、実際の感染者数は公表の10倍以上に達するとの見方が出ている。

安倍首相が緊急事態宣言を出さなければ、国内ではこれまで通り従業員に通勤を求める企業が多数派を占めるだろうし、一日あたりの感染者数の増加がどんどん増えている(下に凸の関数)ことから、まもなく感染が爆発的に広がることは容易に想像できる。このままでは東京の2週間後はニューヨークになるだろう。

安倍首相は、すぐに(企業決算のことを考えても明日夕方にでも)東京や大阪などの大都市地域に対して緊急事態を宣言すべきだ。感染拡大が小康状態になることは想像しにくいし、爆発的になってから緊急事態宣言を出してからでは遅い。また、外国からの入国規制も相変わらず遅い。もはや全ての地域からの外国人の入国を原則拒否すべき状況なのに、米中韓と最終調整と言っているのだからスピード感の無さはどうしようもない。

今すべきことは、一時的に鎖国状態にして国内でも人の移動をできるだけ抑制し、感染爆発を阻止することである。安倍首相には確固たる意志が感じられず、これまでコロナ問題で全くリーダーシップを発揮してきたように思えない。未曽有の問題に対処するのに全ての人間を納得させることなど不可能なのだから、批判を覚悟で迅速に意思決定を行うべきだ。

さて、新型コロナ特措法では、緊急事態宣言が行われても該当地域の住民はが委縮自粛を「要請」されるだけとなるが、これについても早くも見直しが必要になるのではないか。現状では、企業が自粛要請に答えて休業することは経営判断であり責任は企業が負うことになる。これに対して安倍政権は、助成金引き上げなど税金による補填ではない損失補償を考えているようだが、すぐにまとまるかも効果も不透明だ。「要請」ベースでは対応できなくなり、いずれ「命令」が法的に行われることが損失補償の面からも必要になるだろう。

新型コロナ特措法は突貫工事で作った法律なので、緊急事態宣言を行っても左右両方からいろいろと非難の声が上がりそうだが、とりあえず第一歩を踏み出さなければより多くの国民の命が奪われるだろう。

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「要請」ではなく「命令」を行わなければ感染拡大は防げない

25日に東京都で新たに40人以上の感染者が報告されるなど、感染者数が欧米主要国や中国・韓国などに比べて少なかった状況が変化しつつある。

24日に東京オリンピックの延期が決定されたことから、巷ではここ数日の公表感染者数増加は、オリンピック開催のために政府が公表感染者数を少なくさせる工夫を行う必要がなくなったからだという噂が流れている。その真意は分からないが、このところ国民、特に若年層を中心にウイルスへの警戒が緩んでいたことや、感染が激増している欧米諸国からの帰国者に感染が相次いでいることから、いつ国内で感染が爆発してもおかしくないだろう。筆者が通勤している渋谷周辺などでは、高校生や大学生が外国人観光客に代わって街を占拠している状態で、彼女(彼)らの表情や動作を見るとあまりウイルスへの警戒心が感じられない。

さて、ここで私が問題に感じるのが安倍首相のウイルス対策への基本姿勢である。やることがいつも中途半端かつ後手に回っており、先手を打って積極的にウイルス感染を防止していこうとの気概が感じられない。小中高の一斉休校に関しては、「要請」という形で最終責任を現場に押しつけ、記者会見は司会者に記者からの質問を打ち切らせて逃げるように立ち去った。海外からの感染流入阻止に関しても、これまでの入国者に対する検疫強化の経緯は合理性に欠け、決断もスピーディーではなかった。既にイタリアをはじめとする欧州やイランで感染が拡大していたにもかかわらず中韓(+香港・マカオ)のみを対象としたのは極めて合理性に欠けた措置であったが、現在でも制限を設けているのは欧州・米国・中韓のみである。オリンピックの延期決断に関しても、誰の目にも今夏の開催が無理なことは明らかだったのに、選手団が参加拒否を表明した国が出てきて外堀が埋められそうになったので、ようやく方針転換した印象がもたれる。

ワクチンがない現状でウイルス感染防止に重要なのは衛生管理の徹底と人々の行動を制限することだが、後者に関しては経済的損失のトレードオフがある。つまり、強い行動制限を課すほど経済的損失が大きくなるということだ。日本はこれまで行動制限をあまり課さずに感染拡大を何とか食い止めてきたが、ここにきてそれが無理になりつつある。私個人としては、感染が拡大している三大都市圏の封鎖(ロックダウン)はやむなしで、感染数が爆発的になってからでは駄目で出来るだけ早くした方が期間が短くすみ経済的損失は少ないと考える。しかしながら、安倍首相や小池都知事の対応を見ると、国民に対して「要請」するばかりでスピーディーに大胆な決断を下せるように思えない。特に、応答性に欠ける安倍首相に対しては、個人的には一刻も早く首相の座から降りてほしいのだが、そうも行かないであろうから、とにかく批判を覚悟で先手を打ってさらなる感染防止策を「要請」ではなく「命令」という形で次々と示してもらいたい。「要請」では従わない者が一定数発生し、そこから感染が拡大する可能性が高いだろう。

私は、少なくとも、(1) 邦人に関しては原則的に海外渡航禁止し、(2) 欧米諸国からの当面の入国禁止、(3) 全ての地域から入国者(邦人も含む)の2週間以上の自主待機、(4)三大都市圏での休校延長(大学も含む)、(5)テレワークが出来る企業は時差通勤でなくテレワークを義務化、(6)三大都市圏で不要不急の外出を控える要請、(7)一定の規模以上の集会の禁止、(8)クラブ・ライブハウス・スポーツジムなどの密閉施設の一時休業命令、が今の日本に必要だと考えており、首相には覚悟をもって早急に決断してもらいたい。この中でも密閉施設の営業者に関しては多額の経済的損失が発生するが、融資ではなく当面は財政支援を行うことでこの難局を乗り切るべきだ。他業種も含めて今後、廃業をせざるを得なくなってくる事業者も増えるだろうから、財政支援は他業種への移行促進も視野に入れながら行っていくことが必要だろう。

最後に、首相の国民に対する応答責任に関しては、記者会見が嫌ならば他国のようにテレビ演説を取り入れて国民に積極的に語る姿勢を見せるべきだ。私はボリス・ジョンソン英首相には批判的だが、先日、国民に行動制限を課した際のテレビ演説は簡潔かつ内容的にも素晴らしいものだった。感染が拡大している時期に毎回記者を集めて長々と会見を開くことは非効率な上にそこから感染が発生する可能性がある。国民に対する説明も国民が耳を傾けるように工夫すべきだ。

他者に責任を押し付け、合理性のない判断を繰り返す安倍首相


安倍政権が中韓両国からの入国者に対して2週間の待機を要請するという入国制限強化を打ち出した。しかしこの措置は合理的根拠に欠けるうえに実効性に乏しく、自らを支持してくれていた右派層対策とトランプ氏やIOCへのご機嫌取りにしか思えない。

なぜこの時期・この地域?イランとイタリアは?

 
まず対象地域に選定に関しては、何故中韓二国(+香港とマカオ)だけでイランとイタリアが入っていないのか合理的な理由がない。加藤厚労相によると「中国と韓国は患者が増加していることを踏まえての措置」とのことだが、中国からの入国を完全に遮断するのならば1か月前にやるべきであり、(表向き)湖北省以外での感染が収まりつつあるこのタイミングで中国に対して入国を制限する科学的根拠がない。マカオに限って言えば、一か月近く新たな感染者が発生していない。

習近平国家主席の訪日延期が発表された日にこのような発表を行ったのは、しばらくは中国政府に対して以前ほど気を使う必要がなくなったからだろう。しかしながら香港やマカオが含まれているのは明らかに中国政府に配慮してであり、非常に政治的な判断である。

個人的には、中国政府が感染拡大という自分たちの責任を棚に上げて日本からの入国者への2週間隔離措置を取ったことに怒りを感じる。仮に今回の入国規制強化が中国に対する対抗措置であるとするならば、「中国側の不当な措置に対する対抗措置」だと明言すべきだ。韓国に対する半導体輸出規制を強化したときもそうだったが、何故対抗措置と言わないで下手で非合理的な理屈をつけたがるのだろうか。このようなウェットなやり方では相手に自分の意図が伝わりにくいため、相手に行動に改善を促すには逆効果となるケースが多々ある。

「要請」に答えれば損をする


次に「待機」をどのように行うのかについても、おおよそ綿密に計画されたものとは思えない。NHKによると「検疫所の所長が指定する場所での待機と国内において公共交通機関を使用しないよう要請するとしており」、待機場所については「基本的に、国内の方はそれぞれご自宅があれば、ご自宅で、海外からの方は当面、滞在するホテルが対象になる」と述べたそうだ。

そんなことまでされてわざわざこの時期に日本を訪問したい人はほとんどいないだろうが、公共交通機関を使用するなというならば、タクシーを利用しろというのだろうか?感染が見つかった場合に最初に大きな被害をうけるのは乗車を許したタクシー運転手とタクシー会社、さらに滞在を受けいれたホテルになる。政府が「待機」の施設を直接用意するわけではないので、政府の「要請」に答えた民間業者が損をする仕組みになっているのである。


本当の目的は右派層のガス抜きとトランプ氏やIOCへのご機嫌取りか?


今回のずさんな決定の本当の目的は、感染拡大への水際対策でも中国政府への報復でもなく、ここのところ支持を失いかけていた右派層のガス抜きと、日本からの入国拒否をちらつかせているトランプ氏やIOCへのご機嫌取りだったと考える方が自然である。やることすべてが中途半端なので感染拡大が収まらない。さらに、全小中高の臨時休校要請のときもそうだったが、結局は責任をすべて他者に押し付けており、本当に姑息・卑怯だ。責任を取らない安倍首相には民主党政権を悪夢という資格はない。

他のG7を全部入国規制対象にすることは考えているのか?


ヨーロッパ各国とアメリカ合衆国において、ここ一週間で急速に感染が広がっている。既にフランスとドイツでは感染者は400人を超え、イタリアと同じ状況になるかもしれない。アメリカについても感染者は150人近くに、死者数は10名以上に達している。トランプ大統領はペンス副大統領を新型コロナウイルス対策の責任者に指名し、ペンス氏に責任を擦り付けて相変わらず民主党叩きに熱中している。自身が大好きな大規模な政治集会で感染が広がる可能性については全く気にしておらず、このようなリーダーシップで感染拡大が防げるかは甚だ疑問である。

安倍首相が他のG7メンバー諸国全てに関して入国規制を行わざるを得なくなるケースを想定しているとは到底思えない。事態は彼の判断能力を超えてきており、早く政権の頭だけでも変えたほうがよい。

西村氏と加藤厚労相をどう役割分担させる気か?


さて、原稿を書き終えたら「西村経済再生担当相を新型コロナ法改正担当相に起用」というニュースが飛び込んできた。この方は緊急時においてたびたび問題視される行動が指摘されていたが、そもそも安倍首相は西村氏と加藤厚労相をどのように役割分担させるつもりなのか?経済再生担当相って本来は重要な閣僚なはずだが、コロナ対策と二股をかけられるほど暇なのだろうか?

プロフィール

鈴木しんじ

Author:鈴木しんじ
1972年生まれ。

東京都中野区出身。

東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒、慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学、東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了。

東京工業大学博士(理学)

千葉県議会議員、国会議員公設秘書を経験。慶應義塾大学SFC研究所上席所員。武蔵野大学政治経済研究所客員研究員。専門は政治経済学、公共経済学。

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